あまり知らなかったコンスタブルという作家を、多少なりとも知ることができる展覧会でした。
コンスタブルのファンになりました。
絵画ってこんなに立派で素晴らしいんだな、とあらためて感動しました。
19世紀のコンスタブルの当時は、風景画というものがあまり認められず、歴史画または肖像画がよいものとされていたのです。だが、コンスタブルは風景を愛し、風景を描き続け、風景がの評価を引き上げた作家なのですね。
また、すこしびっくりするコンスタブルの風景画の手法も、かいまみることができます。ガラス板に風景を写し取る手法です。
同時代のターナーの作品も、比較して展示されていました。
すごかったのは、1832年にロイヤルアカデミーで隣り合わせに展示された時のエピソードと、その時のままにその両者の展示がされてあったことです。
チラシではわかりにくいですが、実際に今回の展示をみても、圧倒的に、コンスタブルの絵が素晴らしく、ターナーのその絵は、残念ながら漫画のような、塗り絵のような、貧相に見えてしまいました。
またそのコンスタブルの絵が、感動的にきらめいていて美しいのでした。
ロイヤルアカデミー展示当時の、ターナーとコンスタブル対決のおもしろいエピソードは、展示に行かれて見てください。
コンスタブルの晩年の作品は、いままでの自分の絵画を、別の作家によって版画にして、それを「イギリスの風景」という作品集とすることだったのです。
コンスタブルの、風景画へというものへの、思い入れと愛が感じられるような気がしました。
下の画像は、今回の展覧会で唯一、写真撮影可の作品です。晩年の作品で、初期の自然主義的なものから、熟練して演出的な場面も加わってきている作品のようです。
初期から晩年まで、作品を観ることができ、すこしでもコンスタブルのことを知る事ができたような気がしてうれしかったです。