彦坂先生、糸崎さんとモンドリアン展に行った。先生は、ほとんど立ち止まらずに、見終わってしまった。芸術が成立していない、とのことである。その場合、先生はほんとうに見るのが早い。ほとんど素通りされる。モンドリアンについては、最後の、ブロードウェイブギウギ以外は、芸術になっていないのである。そのブロードウェイブギウギは、今回は残念ながら見ることができない。
先生のようにたくさん観てきていない私には、芸術が成立しているかどうか、その判断は難しい。
先日、コンスタブルの作品をみたとき、一部の作品についてとても素晴らしいと思った。厳かな、畏怖さえ感じるような、、あれは芸術だと思う。
とすると、たしかに、今回のモンドリアンの展示の中には、それを感じるような作品はなかったように思う。
だが、初期の風景のころから、最後の方はコンポジションの作品までが展示されており、その中でいろいろな試みをしながら、探求する姿がみえて、感動した。
シュタイナーの神智学に傾倒したり、その教義による肖像画は、神秘的でわたしはいいと思った。
また、ゲーテの色彩論を研究しそれに基づく作品にも、いろいろな試みのあとを感じ、勉強になった。
私のような、知識のないものには、なんでも勉強なのである。