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胞衣 2

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聖徳太子の従者、秦河勝が建てたと言われる秦楽寺を見に行った。秦河勝は猿楽の始祖と言われている。猿楽の芸能者、金春禅竹は泰楽寺の門前の金春屋敷に住んでいたと言われ、秦河勝を祖先とし、秦氏を名乗っていた。
(『精霊の王』中沢新一 より)
著書『明宿集』には、生死の境にある胞衣こそが「翁」であり、宿神であり、大荒神であり、だからこそ秦河勝だと、記されているとの事だったので、胞衣の何かに触れることが出来るかと、秦楽寺を見たくなったのだった。
お寺は秦庄という集落にある。小さな林のように木々に囲まれた丸い土地で、中国風の門があり、阿字を型どったという池の周りに、神社、御堂、お寺などが点在し、不思議な雰囲気のある場所だった。
門と反対側から敷地を出ると、広大な平野が広がる。その平野をすすんで行くと、法隆寺などがあり聖徳太子のエリアに入る。秦河勝は聖徳太子の部下だったので、この平野を歩いて行ったのかもしれない、と思うと、何かがそこに出現した気がして、昔のものは過去のものでは無いと感じるのだった。

 

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